今回は配給会社【A24】と「ミッドサマー」で有名なアリ・アスター監督が送るホラー映画「ぼーは恐れている」を観てきたので感想を書きたいと思います!
ざっくりあらすじ
ホアキン・フェニックス演じる何かと心配性で怖がりの主人公ボーは久しぶりに母親の住む実家へ帰省する予定でした。
しかしボーの住む場所はとても治安が悪くふと目を離した隙に旅行道具一式が盗まれてしまいます。
着替えや飛行機のチケットを盗まれ実家に戻れなくなったと母親に話すボー。呆れていた母親ですが突然電話中に怪死してしまいます。
母の葬儀に出席するためボーは実家に戻ることを決意するのでした…!
感想
まず最初に
この映画、あらすじを読んでいただけるとわかるのですがまぁ中年オヤジが家に帰るだけの話ですw
ですが主人公は妄想癖があり劇中何度も妄想か現実かわからなくなるシーンがあります。
そして、この映画なんと上映時間が3時間と非常に長いです。
しかもずっと妄想か現実かわからない映像を見せつけられるので頭がおかしくなりそうでしたw
この映画個人的はとても楽しかったのですがおすすめしたいかと言われるとうーん…wってなるしまたみたいかと言われるとうーんwってなりますw
しかもとても説明のし難い映画で正直文章にするのが非常に難しかったですw
4つに分かれるチャプター
まずこのお話は4つにチャプターが分かれてまして
4つのお話
1.アパート編
2.医者の家編
3.森の演劇編
4.母親との対面編
こんな感じで話が分かれています。そして話の切り替わりには必ずボーが気絶して切り替わります。
1.アパート編ではボーの住む場所の治安の悪さが描かれていて道には当たり前のように死体が転がり、犯罪が日常茶飯事となっています。正直冒頭の時点でこれ現実?ってなりましたw
ちなみに最初の気絶はボーが全裸でアパートを飛び出し警官ともみ合ってるところで車にはねられて終了します。
2.医者の家編ではボーをはねてしまった医者と医者の妻、そしてヤク中の娘と戦争でおかしくなってしまった患者が出迎えます。そしてこのチャプターから母親の影が見え始めます。医者の妻に指定されたチャンネルのテレビを見ると監視されている自分が映り、更には今後起こるであろう母親と対面する場面までが映し出されています。
このチャプターはヤク中の娘がペンキを飲み始めそれを見た医者の妻がボーのせいだと激怒し患者をけしかけます。そしてボーは患者から逃げる最中に木に頭をぶつけて気絶し終了します。
ちなみにこのチャプター、患者がちょいちょい画面端で奇妙な動きをするんで字幕に集中できないんですw(しかも患者役の人めちゃくちゃ演技がうまいw
3.森の演劇編では森で演劇を行いながら旅する森の孤児たちの演劇を見ながらボーの妄想が展開されます。ちなみにこのボーの妄想演劇、完全に終盤の伏線だ!って思っていたのですが全くそんな事はありませでしたw
また、このチャプターは劇の途中で現れ、マシンガンを連射する患者から逃げる最中に足首に取り付けられた追跡装置が爆発して気絶します。
4.母親との対面編では気絶から目覚めたあとボーはヒッチハイクでついに実家へたどり着きます。
しかし、葬儀は終わったあとで首無しのしたいと対面するボー。
しかし、死体は母親ではなく母親は生きていました。
そう、全てはボーを家に戻すために母親が仕組んだものだったのです。
そしてここからは更に現実と妄想の区別がつかなくなります。
屋根裏には男性器の形をしたモンスター(ボーの父親?)がいたり、ラストシーンはボーの乗っていた船のエンジンが爆発して船がひっくり返りボーは一緒に消えてしまい映画は終了します。
正直自分で書いていて意味がよくわからなくなってきました(白目
でも書いているとおりの内容なんですよ…
考察
母親に支配されるお話
まず最初にこの映画の冒頭シーンでA24のロゴの他にMWという表記があります。
この表記実は劇中のボーの母親モナが経営する会社モナ・ワッサーマンの略称でした。
これを見るとボーの支配はもちろんこの映画自体もボーの母親の監視下にあったといううことが考えられます。つまり最初から最後までの出来事はすべて作られたものだった…?
少なくとも終盤でわかるのですがボーが食べていたもの、薬など全てはMW社が用意したものでボーの周りすべてが支配されていたことがわかります。(トゥルーマン・ショーみたいですね)
どこまでが妄想?
正直この話、ラストシーンでボーが死亡しているかもわかりませんしそこから妄想だったのかもわかりません。ボーの住む街自体も明らかにおかしな街なのでもしかしたらボーの部屋以外はすべて妄想だったそんな可能性すら考えてしまいました。
家族という呪い
アリ・アスター監督の作品「ヘディタリー継承」、「ミッドサマー」、そして今作の「ボーはおそれている」三作品ともに共通しているのは家族という呪いです。
今作に関しても母親の呪縛がボーへ襲いかかってきます。
この映画の最初のシーンは母親の出産シーンでした。そしてラストシーンはボーが水に沈んでいきます。このシーンが母への回帰だと思うと過去2作品同様、この作品もある意味ハッピーエンドだったのかもしれません。
まとめ
最後までまとまりのない文章となってしまいましたがいい意味でとても狂った映画です。
多分自宅で見るより閉鎖的な映画館で見たほうがいい作品なので気になった方はぜひ上映中に劇場へ足を運んでみてください!